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AIセキュリティシステムがチップス袋を銃と誤検知、バーモントの高校生が警察に取り囲まれる

5日前

メリーランド州バルティモアで、AI搭載の金属探知機が生徒のドリトスの袋を「銃器」と誤検知し、警察が一時的に少年を逮捕する事件が発生した。NBC系列局WBAL-TV 11が報じたところによると、高校生のタキ・アレン君はフットボール練習後、学校の外で友人と過ごしていた際、自動警備システムが彼のポケットにあったちぎれたチップスの袋を武器と判定。これにより、約8台の警察車両が現場に急行し、アレン君は銃を構えた警察官に「地面に伏せろ」と命じられ、膝をついて手を後ろに組ませられ、手錠をかけられた。 アレン君は「最初、彼らがどこに向かっているのかわからなかった。『地面に伏せ』と言われ、『一体何が起きたの?』と思った」と語った。警察が彼を検査した結果、武器は確認されず、地面に落ちていた袋を発見。その袋がドリトスのものであることが判明した。 学校の校長は、事件当時、校内に武器の持ち込みがあるとの警報を受け、安全担当部門が迅速に警報を解除したと説明。校内資源官(SRO)が地元警察に連絡し、現場に到着した警察が本人を検査したが、武器の所持は確認されなかった。警察や学校当局は、ドリトスの袋が誤検知の原因だったかどうかを公式に確認してはいないが、否定もしていない。 この警備システムは、バルティモア郡教育委員会が導入している「AI駆動の銃器検出技術」を提供する企業、オムニレート(Omnilert)の製品。同社は「アクティブシューター防止を目的としたAIセキュリティソリューションのパイオニア」と自称しており、昨年からケンウッド高校を含む複数の学校で導入されている。同社は、AIによる銃器検出システムを学校向けに販売している。 この事件は、AIが現実の状況を誤認するリスクを浮き彫りにした。技術の進化が進む一方で、誤検知による人権侵害や過剰反応の危険性が再認識された。アレン君は「死ぬのではないかと本当に怖かった」と振り返り、AIの限界と人間の判断の重要性が改めて問われている。

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