AI映画祭の10作品が発表――映画とAIの融合を紡ぐ国際コンペ
AIと映画の融合をテーマにした「Reply AI映画祭」の最終選考10作品が発表された。今年は第2回目となり、前回に続く国際的なコンペティションとして、AIを活用した短編映画の制作を歓迎している。選出された作品は、67か国から寄せられた2500点を超える応募の中から選ばれたもので、テーマは「感情の生成」。AIが映画の言語を通じて本物の感情を引き出す方法を探究している。 4日(木)にヴェネチアで開催される授賞式では、映画監督のガブリエーレ・ムッチーノ氏が審査委員長を務め、10人以上の国際審査員が選出する。主な賞として、AIを活用した創作の原点を追求する「AI for Good賞」や、技術とデザインの融合を評価する「Lexusビジョナリー賞」が新たに加わった。賞の選定基準は、創造性、制作技術、AIの意識的な活用の3つ。 最終選考作品には、アメリカと日本のアート集団「ROHKI」による「A Million Trillion Pathway」、アルゼンチンの監督アンドレス・アロイによる「Carousel」、イギリスの映画作家シャンシャン・ジャンの「Clown」など、多様な国々からの作品が含まれる。これらはAIによる映画制作の新たな可能性を示し、技術と芸術の融合を体現している。 「AIは人間の創造性の代替ではなく、革新の触媒である。映画制作のスタイルやジャンル、物語の可能性を広げるだろう」と、ムッチーノ氏は語っている。また、ReplyのCTOフィリッポ・リッツァンテ氏は、今回の作品群がAI技術の使い方において質の飛躍を示していると評価している。 Replyは、AIとデジタルメディアを基盤とした新しいビジネスモデルの設計と実装を専門とする企業で、通信、メディア、製造、金融、公共部門などの業界をサポートしている。