AIブームで私市場の7大スタートアップが合計1.3兆ドル超に、OpenAIが3240億ドルで首位
人工知能(AI)のブームにより、世界のプライベート市場で史上最大のスタートアップ価値高騰が起きている。3年前、サム・アルトマン氏がChatGPTをリリースしたことをきっかけに、OpenAIを筆頭に7つの主要テックスタートアップの合計時価総額が1.3兆ドルに達した。これは1年前と比べてほぼ倍増し、Forge Globalの調査によると、この価値の上昇は単なる期待ではなく、実際の成長に裏打ちされている。OpenAIは3240億ドル、4年目のAnthropicが1780億ドル、Elon MuskのxAIが900億ドルと、AI分野の競争が激化している。 これらの企業はGoogleやMetaと並び、次世代大規模言語モデルの開発を競っている。Databricks(1000億ドル)、SpaceX(4560億ドル)、Stripe(920億ドル)、Anduril(530億ドル)も同グループに含まれ、AIは防衛やデータ分析分野まで影響を及ぼしている。特に防衛分野でのAIの重要性が高まり、Forge Globalは新たな防衛系ファンドを設立した。 AI関連企業は今年だけで19社が650億ドルを調達し、プライベート市場全体の77%を占める。これだけの資金が集まる中、上場の動機は薄く、CEOのケリー・ロドリゲス氏は「規制以外は、これら企業がいつまででも非公開でいられる」と指摘。上場しなくても、OpenAIとの契約でOracleの株価が1日で36%上昇するなど、プライベート企業が公的市場に大きな影響を与えている。 アルトマン氏自身も「価格は異常だ。バブルだ」と認めつつも、データセンター建設に「何兆ドルも投資する」と語り、AIへの強い信念を示した。AIの影響は、企業の成長だけでなく、資本の流れと市場全体を再編している。