AIが古代文書を解読――ワーリック大学の専門家がDeepMindの新モデルを検証
7日前
アーカイブ学者がGoogle DeepMindの新AIモデル「Aeneas」を評価。同モデルは古代ローマの碑文を解釈・復元するためのもので、歴史家が過去のテキストと関連付け、文脈を理解する作業を大幅に効率化する。ロンドン大学ワーリック校の古典学教授アルリス・クーリー氏は、Natureに掲載された論文で、このAIの実用性を検証した。Aeneasは数千ものラテン語碑文を分析し、数秒で類似する文脈や語彙、構文を検索できる。クーリー氏は、ローマ皇帝アウグストゥスが自身の功績を記した有名な碑文「Res Gestae Divi Augusti」をテストケースとして用い、Aeneasが年代や出土地の曖昧さを正確に解釈できることを確認した。また、AIは学術界の意見の違いを反映し、2つの年代範囲を提示した。この研究は、古代史家と現代技術者の協働が、古典学の研究を革新し得ることを示した。Aeneasはローマ語だけでなく、他の古代言語や資料にも応用可能で、研究の幅を広げる可能性を秘めている。