メタとリライアンスが提携、Llama基盤の企業向けAIソリューションを共同開発

メタがリライアンス・インダストリーズ（RIL）と戦略的合弁会社を設立し、インドにおけるAI技術の普及を加速すると発表した。この合弁会社は、メタのオープンソースAIモデル「Llama」を基盤に、インド企業向けのエンタープライズAIソリューションを開発・提供することを目指す。同社は、販売、マーケティング、IT、カスタマーサービス、財務など、多様なビジネス分野に特化したAIアプリケーションの開発を推進する。 この提携の核となるのは、メタとRILが共有する「AIの民主化」へのコミットメントである。合弁会社は、Llamaモデルを活用し、企業のニーズに応じたカスタマイズ可能な全スタック環境を提供。また、業界特化型および共通課題対応型の事前構成済みAIソリューションの提供も予定されている。RILが保有するJioの広域ネットワークと最先端のAIデータセンターを活用することで、高パフォーマンスモデルの低コスト化と、セキュアかつ低遅延なAIデプロイが実現可能となる。 さらに、クラウド、オンプレミス、自社インフラのいずれにも対応した柔軟な展開体制を整備し、企業のインフラコストを効率的に管理できる。メタの継続的なモデル改善により、研究段階の技術から実際のビジネス現場へのスムーズな移行が可能になる。 このパートナーシップは、技術の共有を超えて、インドの中小企業やスタートアップの成長を支援する意図も持つ。高精度AIツールの導入コストが低下することで、競争環境の均一化が進み、イノベーションのスピードが加速する。 合弁会社の設立は、通常の規制承認を経て、2024年内に完了する見通し。メタは、インドにおけるAIインフラの基盤を強化し、新たなイノベーション時代の実現に貢献する。