フェイスブック、未公開写真をAI学習に利用へ---カメラロールの画像も対象に

主な要約（500ワード以内） メタ（元フェイスブック）がAIプログラムの訓練のために公開されていない画像をユーザーのカメラロールから取得したいと考えていることが明らかになりました。この機能は「クラウド処理」と呼ばれ、ユーザーが新しいストーリーを作成しようとした際にポップアップメッセージで提示されます。メッセージによれば、ユーザーは自分のカメラロールからメディアを定期的に選択し、フェイスブックのクラウドにアップロードすることで、コラージュ、思い出のまとめ、AIによるリスタイルや特定のテーマ（誕生日や卒業など）の提案を得ることができます。ただし、この機能を利用するには、メタAI利用規約への同意が必要で、ユーザーは自分の未公開写真や Facial Features（顔の特徴）、日付、他の人の存在、オブジェクトの情報をAIが分析し、保持および使用できる权利をメタに与えます。 この動きは、メタがよりパーソナライズされたAIコンテンツ生成サービスを提供しようという戦略の一環であり、ユーザーの未公開データにアクセスすることで競争力を保つことを目指しています。しかし、これによりユーザーのプライバシーが侵害される可能性があり、その内容が十分に説明されていないという問題も浮き彫りになっています。 フェイスブックユーザーは設定でカメラロールのクラウド処理を無効にできますが、この機能がユーザーの私的なデータを利用していることが、プライバシー保護に対する新しい課題を提起しています。これまで、メタは2007年以降にフェイスブックとインスタグラムで公開された投稿データをAIモデルの訓練材料として利用していました。しかしこの新機能では、ユーザーが自覚していない未公開写真がAIによって処理され、時には驚くような結果が生じる場合があります。例えば、技術系コミュニティRedditでの報告によると、一人のユーザーの結婚式の写真が自動的にスタジオジブリ風に変換されたそうです。 関連する背景情報 TechCrunchの報道によると、この新しい機能は一部のユーザーにすでに提示され始めています。一方、Googleは明確に個人データをGoogle PhotosからAIトレーニングに使用しないことを宣言していますが、メタはそのような具体的な説明を行っていません。そのため、ユーザーはこの新機能がどのようなデータを使うのか、それがAIトレーニングの対象かどうか不明瞭な状態で同意を求めされています。 さらに、メタのAI利用規約は、ユーザーがAIに分析される情報の範囲を詳細に定義していません。規約では、「プロンプト、フィードバック、それ以外のコンテンツ」として提供された情報を个人情報と定義していますが、ユーザーが「クラウド処理」に同意した未公開写真がこのカテゴリーに含まれるのかは明確ではありません。メタにコメントを求めましたが、今のところ返答はありません。 背景の補足（約100ワード） テクノロジー企業各社がAI領域での競争を激化させる中、メタは独自のAI機能を強化するために、ユーザーの未公開データにも目を向け始めました。この動きは、プライバシーに敏感なユーザーからの批判を呼ぶ可能性が高いです。専門家の間でも、ユーザーが十分に理解せずに同意する内容に対して疑問が呈されています。プライバシー保護を重視するEUユーザーには対策が用意されていますが、一般的なユーザーにとって、この新機能の影響や対応方法が明確に示されていないのが現状です。