「ASRock、Ryzen 9000 CPUの早期故障原因を過度なPBO設定に」
ASRockの Ryzen 9000 CPU の早期故障について ASRockのAM5マザーボードを使用している一部ユーザーがRyzen 9000系列CPUの早期故障を報告しており、YouTuber Tech Yes Cityにより、この問題がASRockのPBO(Precision Boost Overdrive)設定に関連していることが明らかとなった。PBOは、温度や負荷などの条件に応じてCPUの動作クロックを動的に最適化する機能である。ASRockは、当初の Ryzen 9000 CPU サンプル向けにこの設定を過度に強くしたため、CPUの早期故障につながった可能性があると説明している。AMDはこの話題についてコメントを控えている。 Tech Yes Cityによると、ASRockの高級およびミドルレンジボードで設定された電流供給(EDCとTDC)が早期 CPU サンプルに対して过高に設定されていたことが原因だという。この問題は、冷却性能の高い水冷クーラーやAIOクーラーを使用することがさらに悪化していたようだ。PBOがより積極的に動作し、過度の電力消費が発生していたためと考えられる。 ASRockは新しいBIOSアップデートによりこのIssueを修正したと話している。初期テストではEDCとTDCの値に変化はなかったものの、ユーザーが直接確認できない「シャドウボルテージ」を低下させたとのこと。しかし、これが問題を完全に解決しているかどうかは、今後のフィードバック次第である。 ASRockの媒体担当者は当初、「誤情報」としてこれらのユーザーからの報告を否定していたが、同じような問題が特定のメーカーのマザーボードに集中して発生していたことは偶然ではないだろう。ASRockには、BIOSアップデートの公開的な推奨を行う必要がある。また、問題の根本原因がAMDかASRockなのかについても、まだはっきりとした結論は出ていない。 今後の状況を見守るべく、Tom's Hardwareは続報への注目を呼びかけている。