OpenAI、SPVを介した非公式な投資を警告 権利移転制限を回避する試みに注意を呼びかけ
12日前
OpenAIが、特別目的会社(SPV)を含む「非公式な投資機会」への注意を呼びかけた。同社は最新のブログ記事で、「OpenAIへの投資機会としてSPVの株式を販売するなど、第三者が主導する取引について、慎重になるよう警告」している。SPVは一時的な投資目的で資金を集める構造であり、近年、人気のあるAIスタートアップへの間接的投資手段として利用されているが、OpenAIはその多くが同社の株式移転制限を回避しようとしている可能性があると指摘している。 「OpenAIにアクセスできると主張する企業からの連絡には注意が必要です。特に、OpenAI株式への露出を謳ったSPVの売買を提案するケースは、慎重に検討すべきです」と同社は明言。また、すべての株式売買が問題というわけではなく、正当なルートを通じた取引は認められるとしつつも、「不正な手段で移転を試みた場合、その取引は認められず、経済的価値も一切ない」と強調した。 この動きは、投資家がAI分野の急成長企業に迅速に参入しようとする傾向に伴い、SPVが「観光投資家」(tourist chumps)を対象にしたリスクの高い手段と批判されている背景にある。同様に、Anthropicも、メンロ・ベンチャーズに対し、今後の資金調達にSPVではなく自社の資本を使用するよう明確に指示していると報じられている。 OpenAIの警告は、企業の株式構造や投資ルールの遵守を重視する姿勢を示しており、今後も非公式な投資を通じた不正な流出を防ぐための取り組みが強化される見込みだ。