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Alexa+初体験:AI進化で新機能を試すが、まだ課題多数

19日前

AmazonのAI搭載音声アシスタント「Alexa+」の初期体験を報告する。2024年3月の住宅火災で旧居を失った筆者は、再建後のスマートホーム構築を機に、AIアシスタントの実力を再評価する試みを開始。Alexa+は2025年2月に発表され、生成AIを活用して記憶・理解・タスク実行能力を強化。特に、ユーザーのアカウント情報やスケジュールを把握し、ファイルの要約や予定の自動登録、外部サービスとの連携(Uber、OpenTableなど)を可能にしている。 初期設定は簡潔で、QRコードスキャンでEcho Spotのセットアップが完了。アプリ上でGoogleアカウント連携やサービス権限の許可を段階的に行うが、UI設計は依然として不親切で、音楽サービスの設定など基本機能の場所が分かりにくい。また、Audibleの設定ページが「存在しないスキル」と表示されるなど、不具合も見られた。 スケジュール管理では、Googleカレンダーの情報にアクセスでき、今日の予定や追加予定の確認が可能。ただし、予定追加の途中で割り込みが発生し、会話の流れが乱れるケースも。要約機能では、学校からのメールを読み取り、重要な日程を抽出。しかし、12件ある重要日程のうち、Alexa+が自動で選んだのは3件のみで、重要な情報が漏れるリスクがある。 価格追跡機能も試したが、現在価格の確認ができない、在庫状況の正確な把握ができないなど、基本的な情報提供に不備。手袋の青色在庫についても、Webページには表示があるのに「在庫なし」と誤って判断。行動を起こす能力はまだ不十分。 全体として、Alexa+は技術的進歩は感じられるが、現状はベータ段階。AIの「理解力」と「正確性」に課題があり、ユーザーの信頼を得るには至っていない。今後の「エージェントAI」機能の実装に期待がかかるが、現時点では「補助的」な存在にとどまる。AmazonはAIの進化を推進しているが、実用性と信頼性の両立が、今後の鍵となる。

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