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Google Ventures追加投資でAI開発ツール「Blacksmith」の高速CI/CDサービスが急成長

5日前

AI時代のソフトウェア開発スピードを加速する開発者ツール企業、ブラックシッズ(Blacksmith)が、わずか4か月ぶりにグーグルベンチャーズ(GV)主導のシリーズAラウンドで1000万ドルを調達した。同社は2024年1月に設立され、わずか数か月で年間定期収益(ARR)を350万ドルまで伸ばし、700社以上の顧客を獲得。チームは11名に拡大しており、年内にARRを倍増する目標を掲げている。 ブラックシッズは、GitHub ActionsなどのCI/CD(継続的インテグレーション・継続的デリバリー)を補完するサービスを提供。従来のクラウドリソース(AWSやGoogle Cloudなど)を借りる方式とは異なり、自社データセンターでゲーム用の高性能CPUを用いた「ベアメタル」方式を採用。これにより、処理速度が最大2倍に向上し、計算コストは最大75%削減できるという。また、コードの変更1行で切り替え可能で、開発チームは数分で高速なビルド環境を立ち上げられる。 同社の共同創業者兼CEOアディティア・ジャヤプラカーシュ氏は、大学時代に出会った元コクロークラボスのエンジニアたちが、大規模分散システム開発の現場でCIプロセスの遅さとコストの高さを実感したことが創業のきっかけだと語る。彼によれば、コードのテストに数百台のマシンを起動し、何百時間もの計算リソースを消費していたという。 ブラックシッズのサービスは、大規模開発チーム(500人以上)をターゲットとしており、アシュビー、クロマ、クレア、スラプ、スパバースなど、AIやインフラ分野の企業が導入している。さらに、テストの分析機能や監視ツールの開発も進めており、開発プロセスの可視化を強化している。 グーグルベンチャーズは、初のシードラウンド(350万ドル)で同社を支持したが、今回のシリーズAでは、顧客獲得実績と市場の急拡大が決定的な要因となった。既存投資家やエンジニア経験を持つ個人投資家も参加。同社はYCウィンターバッチ2024に参加し、急速に成長を続けるAI開発インフラの新星として注目されている。

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