DeepHealth、FDA承認で遠隔スキャン技術「TechLive™」を本格展開
DeepHealth(ディープヘルス)が、米国食品医薬品局(FDA)から「TechLive™」の510(k)承認を取得した。TechLive™は、MRI、CT、PET/CT、超音波検査などの画像診断プロセスを遠隔で集中管理・監視できるソリューションで、放射線技師が複数施設を同時に操作できる仕組みを実現する。この承認により、技術者の不足や人件費上昇といった業界の課題に対応し、診療所の稼働時間を延長し、複雑な検査へのアクセスを拡大することが可能になる。 RadNet(NASDAQ: RDNT)の完全子会社であるDeepHealthは、現在300以上の画像診断装置にTechLive™を導入しており、リアルタイムで専門スタッフが現場の技師を支援することで、患者のスキャン件数を増やし、診断品質を向上させている。2025年第二四半期のニューヨーク地域64施設でのパイロット運用では、MRI検査室の閉鎖時間が前年比42%減少し、患者の待機時間短縮に貢献した。また、遠隔での専門的指導により、高難度検査の実施件数も増加した。特に超音波検査では、経験豊富なセノグラファーと医師が現場の技師をリアルタイムでサポートでき、技術依存度の高い検査の質を確保できる。 DeepHealthの最高技術責任者であるシャム・ソッカ博士は、「TechLive™は画像診断の運営形態を根本から変える」と強調。遠隔での専門知識の共有により、人材の物理的制約を越え、効率的で持続可能な高品質医療の基盤を構築すると述べた。このFDA承認は、AIを活用した連携型医療インフラの実現を示す重要な一歩と位置づけられる。 DeepHealthは、RadNetのデジタルヘルス部門を統合したブランドとして、eRAD、Aidence、Kheiron、iCAD、Quantib、See-Modeなど、肺・乳腺・前立腺・脳疾患のAI診断ツールを多数保有。クラウドネイティブの「DeepHealth OS」を核に、診療と業務のデータを統合し、AIパーソナライズされたワークスペースを提供。世界中の数百の施設で、がんスクリーニングを含む早期診断の精度と効率を高めている。