AIエージェントの動きをスマホでリアルタイム監視・操作できる新ツール「Omnara」登場
GitHubで公開されているAIエージェント管理ツール「Omnara(オムナラ)」は、YC Summer 2025に参加する新興スタートアップが開発した、AIエージェントの運用をスマホから一元管理できるプラットフォームだ。Claude CodeやCursor、GitHub Copilotなど複数のAI開発ツールを統合し、開発者がどこにいてもリアルタイムでエージェントの作業状況を把握し、質問に即座に応答できる仕組みを提供する。特に、AIがコードレビュー、バグ修正、データパイプラインの移行、アーキテクチャの再設計など、複雑なタスクを実行中でも、不在中や夜間でもスマホで介入可能になる点が特徴だ。 主な機能には、AIエージェントの作業ステップをリアルタイムで監視する「リアルタイムモニタリング」、エージェントが判断に迷った際に即座に指示を出す「インタラクティブQ&A」、通知は必要最小限に抑える「スマート通知」、そして複数のAIツールを一元的に管理する「ユニバーサルダッシュボード」がある。UIはモバイル最適化されており、スマホやタブレット、PCからも同じように操作できる。 実際の活用例として、昼食中にPRレビューを依頼したAIがアーキテクチャの判断に迷った場合、通知が届き、その場で回答できる。また、深夜に生産環境の障害が発生した際には、スマホでAIが調査している内容を確認し、ログの特定や対応を即座に指示できる。さらに、長時間のデータ移行やテストの自動修正も、外出先から監視・承認が可能になる。 技術的には、AIエージェントが作業情報をAPIサーバーに送信し、PostgreSQLで保存。必要に応じてプッシュ通知やメール、SMSでユーザーにアラートを送信。ユーザーはスマホアプリやWebダッシュボードから応答し、そのフィードバックをエージェントに即時反映する仕組み。開発者向けにはSDKやREST API、MCP(Model Control Protocol)によるカスタム設定も可能。 無料プランは月10エージェントまで、Proプランは無制限で優先サポート付き。Enterprise版はチーム向けにSSOやカスタム統合を提供。OmnaraはApache 2.0ライセンスでオープンソースとして公開されており、開発者からの貢献も歓迎されている。このツールは、AIが「黙って働く」のではなく、「会話できるチームメイト」として進化するための重要な一歩と評価されている。