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「中国科学院が「磐石・科学基礎大モデル」を公開 AIが研究プロセスを変革」

7日前

中国科学院自動化研究所の研究チームが開発した「磐石・科学基礎大モデル」が、2025年7月26日に開催された世界人工知能大会で正式に発表された。「磐石・科学基礎大モデル」は、専門的な科学知識とデータに基づいて訓練され、科学的なタスクをサポートするためのインテリジェントな基盤となるモデルで、波、スペクトル、場などの多様な科学モダリティデータを深く理解する能力を持つ。科学文献の抽出・統合、科学知識の表象・推論、科学ツールの編成・計画などの核心的な機能を備え、あらゆる分野におけるイノベーションに「堅如磐石(かんじゅうはんせき)」の知能支援を提供することを目標としている。 「AI+科学」研究は、従来は分野ごとにデータを微調整した汎用大モデルを使用し、各分野ごとに専用ツールを独自に構築する形態が一般的だったが、科学データの孤島化、専門的な推論能力の不足、研発エコシステムの閉鎖性といった課題に直面していた。こうした課題に対応するため、中国科学院の研究チームは、自然科学の全体系、全スタックのAIイノベーションチェーン、重大な科学施設とデータの体系化の強みを活かし、体系的な構築を進め、「AI+科学」の研究をプラットフォーム化、体系化へと進化させている。 「磐石・科学基礎大モデル」は、データやモデルの管理、計算シミュレーションツールのスケジューリングなど、科学研究の全工程を深く支援する。これにより、「AI+科学」は、実際の跨学際的な「オペレーティングシステム」をもたらし、研究者が各工程でモデルを簡単に呼び出せるようにし、AIを研究に無感覚に統合することが可能となる。 「磐石・科学基礎大モデル」は、数理・化学・天文学・生物学などの六大学科の核心的な定理や知識を体系的に習得し、国際的なテストで優れた性能を示している。また、独自の科学エージェント「磐石・文献ロジック」や「磐石・ツールスケジューラー」を開発し、文献の精読、論文の作成、研究テーマの評価、科学計算ツールの自動調達・編成などを支援している。 生命科学では、X-Cellというデジタルセルモデルを構築し、遺伝子配列から細胞表型の全体モデルを実現し、ターゲット発見のプロセスを自動化している。高エネルギー物理では、北京電子対撞機の研究者がモデルを活用し、粒子物理の研究タスクを自動分解し、分析プログラムを生成している。力学では、新幹線の表面圧力場を効率的に計算し、設計にデータを提供している。 中国科学院は、40を超える研究機関、大学、企業と協力し、「科学基礎大モデルエコシステム連盟」を立ち上げ、国内の計算リソースに適応し、オープンソースで自由に利用できる「AI+科学」の新エコシステムを構築している。モデルはすでに全面的にオープンソース化されており、公式サイトで体験可能だ。

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