Back to Headlines

テスラ、ロボタクシーの交通法違反問題で株主から提訴へ

3日前

テスラとイーロン・マスク氏が、株主らから提訴された。訴状は米国連邦裁判所に提出され、テスラとマスク、および元最高財務責任者(CFO)のヴァイバーヴ・タネジャ、2023年まで在任した元CFOのザカリー・キーアホーンらを被告にしている。訴状は、テスラがロボタクシーの安全性について「重大な虚偽・誤解を招く発表」をしたと主張。特に、2024年6月22日にオースティンで開始されたロボタクシーの運用が、交通法規を違反しているとの証拠を挙げている。 実際、YouTubeやSNSには、ロボタクシーが逆走したり、スピード違反を繰り返す動画が多数投稿されており、ブルームバーグの報道(6月23日)も「速度超過や誤った車線進入」を指摘。米国道路交通安全局(NHTSA)も、こうした動画を受けてテスラに問い合わせを実施。訴状は、こうした問題が相次いだことでテスラの株価が下落したと指摘。また、4月の決算発表会議でマスクが「6月にオースティンでロボタクシーを実現する」と強調した点も、株価を一時的に押し上げたとして、虚偽の期待を煽ったと批判している。 マスクは長年にわたり、完全自動運転(FSD)の実現を「間もなく」と繰り返し約束。しかし、その予定は常に延期され、彼の発言は「失敗した予測」のWikipediaページにまで記録されている。2024年8月には「テスラは自分で運転できる」とツイートするなど、現実と乖離した主張を繰り返している。 訴状は、タネジャとキーアホーンが株価が高値の時期に内部者売買を行い、利益を得たとし、その行為が「株価を人工的に高騰させた」状況を利用したと主張。同訴状は「クラスアクション」(集団訴訟)としての認定を求めており、損害賠償の請求も含まれる。 なお、テスラは7月31日、サンフランシスコでもロボタクシーを開始したとされるが、詳細は不明。カリフォルニア州公共事業委員会は、同サービスが「社員とその家族、および一部の一般利用者」向けに限定されたものだと説明。しかしマスクはX(旧Twitter)で広範な展開を示唆しており、実態は不明なままである。テスラは2020年に広報部門を廃止し、記者への対応は極めて困難。マスク自身もメディアに対して敵対的で、問い合わせには「うんこ絵文字」で返す自動応答を導入している。訴訟は、テスラの業績低迷(マスクの政治的発言や政府破壊行為が要因)や、先月のマイアミ裁判で2億4000万ドルの賠償命令を受けた状況と重なり、企業の信頼性に深刻な影響を与えている。

Related Links

テスラ、ロボタクシーの交通法違反問題で株主から提訴へ | ヘッドライン | HyperAI超神経