AIとロボットで手書き風の感謝状を作成する企業が人気急上昇

ロボットとAIによる『手書き感』のある文書作成サービス 米アリゾナ州テンピの企業Handwryttenは、人工知能（AI）とロボットを活用して、手書きのような手紙を作成するサービスを提供しています。このサービスにより、ユーザーたちは感謝状や挨拶状を簡単に送れるようになり、デジタル通信の日常で特立した印象を残すことが可能となっています。 Handwryttenの創業者兼CEOデイビッド・ワックス氏は、2014年にテキストメッセージングのスタートアップから离れ、手書きの別れの手紙を従業員や重要顧客に送りたいと考えてこの事業を始めました。ワックス氏によると、手紙があまりに完璧すぎると「アンカニーバレイ（不快な谷間）」に陥る可能性があるため、ロボットは文字の形、行間、左端の余白、文字の接続線などを微妙に変化させて、人間らしさを再現しています。 Handwryttenのロボットは約30種類の筆跡スタイルで書き、毎日約2万枚のカードを送ることを目指しています。顧客の大半は企業で、顧客向けのエンゲージメントや人材採用、寄付者の維持など様々な場面で利用しています。個人消費者も20%から30%を占めており、2024年の売上は約30%増加しました。 最近、HandwryttenはAIに文面の一部または全部を書かせるオプションを導入しました。「Your words in pen and ink」（あなたの言葉で筆記します）というスローガンを掲げ続けますが、現在では半分の文書がChatGPTなどのAIによって書かれているそうです。 業界関係者の見解 エミリー・ポスト著『ビジネスエチケット』の共著者リジー・ポスト氏は、人間が実際に手書きで書いたノートには、その人の独特さとその時々の状況が反映されているため特別性があると指摘します。一方で、ワックス氏は多くの人が忙しくて手書きの手紙を書く時間を取ることができない現実を強調しています。「Handwryttenを選ぶ人は、何か心のこもったものを送りたいが、それが手書きかどうかはあまり問題ではない」と述べています。 Handwryttenのサービスは、就職希望者やマーケティング担当者たちが差別化を図るのに有効な手段であり、受け取った側から見ても真実味があると評価されています。ワックス氏は、忙しい現代社会において、Handwryttenを通じて心のこもったメッセージを送ることが、完全に無反応よりは格段に良い選択であると主張しています。 Handwryttenは55人の従業員と185台のロボットを運用しており、デジタルとの差異で存在感を示しています。